
介護から学ぶ「観察のノウハウ」
介護施設の認知症の利用者をよく知るために介護職員は観察・記録します。何故なら認知症の方は「記憶障害(もの忘れ)」や「見当識障害(自分の居場所や日付、知り合いなどが分からない)」などの中核症状があるからです。中核症状により、思い出せない部分をいかに観察するかが介護のプロとしての仕事の1つです。それを誰が見ても分かる書き方で記録する。そうすることによって、(施設から施設の引っ越しなど)どんな人でもその方の事が分かりやすくなるというものです。
ではなぜ認知症の方の記録方式を猫に使えるのでしょうか?
例えば、ご家族しか分からない事があります。それは猫様がリラックスできている環境でしか見せない行動や性格があるからです。反対にホテルは恐怖と不安があり、警戒していてリラックスできない状態です。リラックスできない環境でしか見せない行動や性格もあるかもしれません。それは全てひっくるめて猫様の本来持っているものです。それと共にリラックスしているときの生活スタイルやなじみのおもちゃなど、ホテルのニャンシェルジュが把握することで少しでも猫様にリラックスしてもらいたい一心でこの様式を選びました。逆にホテルでの生活で発見した新たな性格や行動をご家族が把握することでより一層お家での生活がより良いものになるのではないでしょうか。
代表的な記録方式
当ホテルの記録様式は認知症介護ネットワークが発行している「センター方式シート」を猫専用に改良して記録しています。こちらのシートを含めたすべての記録用紙はチェックアウト時にお渡しします。今後のよりよい生活の足しにして頂ければ本望です。